漫画村に次ぐ「漫画塔」は、とあるアルメニア人の儚い夢だった

漫画塔

違法な海賊版サイト「漫画村」が姿を消して以降、その後継を狙う日本語の海賊版サイトはいくつか現れてはいましたが、短期間でサイトを閉鎖したり、漫画村と違って取り扱う本の数が少ないことなどから、漫画村の後継を求める人々にとっては不満足な状況が続いていました。

これらの後継とされるサイトで私が発見したものでは「まんがタウン」「mangasmap」「まんが郷」などがあり、これらはすべて何らかの理由から短期間で閉鎖しています。

まんがタウン
まんがタウン (manga-town.net)
まんが郷
まんが郷 (mangakyou.org)

9月下旬に現れたサイト「漫画塔」もそのひとつで、漫画村と同様にサイト上には違法にアップロードされた漫画雑誌や単行本であふれかえっており、その数は1.6万冊にものぼっていました。

漫画塔
漫画塔 (mangatawa.net)

今月には公式のTwitterアカウントも開設され、自らが漫画村の意思を受け継ぐ者と言わんばかりにサイトの宣伝を行っていました。画像の文やツイートを見ていくと、運営者はどうやら日本語が得意ではなさそうです。

漫画塔の公式Twitterアカウント
漫画塔の公式Twitterアカウント

URL: https://twitter.com/Mangatawa2 (アーカイブ

私は5日に漫画塔の存在をTwitterで知りました。漫画塔は開設直後で知名度はほとんどなく、サイト自体や運営者に関する情報も調べが進んでいない現状で不用意に名前を出すことは宣伝にしかならないと思い、名前は伏せつつもその存在についてツイートしました。

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漫画村外伝:広告詐欺と仕掛け人三兄弟

らりっくまとお金

4月に閉鎖した大手海賊版サイト「漫画村」については、その収益化方法として画面に表示される広告(ディスプレイ広告)のほかに、Coinhiveを利用した仮想通貨マイニング、そして閲覧者の見えない部分で広告を表示させる「広告詐欺(アドフラウド)」も含まれていました。

今回漫画村で行われていたのは「隠し広告」とよばれるの広告詐欺の手法の一つで、閲覧者が漫画村のサイトを表示すると、プログラムが「まとめサイト」などを装ったサイトを見えない形で開き、このサイトに掲載されている広告が表示されます。これによってサイト運営者は不正に広告収益を獲得することができます。

この広告詐欺行為のために用意されたサイトの運営者と漫画村の関係についてはおそらく直接的な関係はそれほどなく、その間を取り持っているのは広告代理店とみられます。彼らが中心となって漫画村における広告詐欺を主導し、漫画村の運営者とも金銭的なやりとりなど密接な関係にあったのではないかと私は考えています。

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「漫画村」大盛況の裏で「YouBook」など2つの違法サイトが閉鎖

漫画村・YouBook・DIGITAL MARKET

海賊版の漫画を無断で掲載する大手サイト「漫画村」は、依然として非常に多くのアクセス数を獲得しています。
このブログでは、2回にわたり漫画村についての調査を行い(記事一覧)、運営者と思われる人物を突き止めることに成功し、その結果も公表しましたが、現在もなおサイトの勢いは衰える様子を見せません。

一方で、漫画村のような漫画の海賊版サイトは、今では日本人の犯罪集団のあいだではトレンドのようで、いくつものグループあるいは個人がサイトを立ち上げ、広告収益などでマネタイズを行っています。

そのうちの一つである大手サイト「YouBook」が今月、サイトを閉鎖することを発表しました。

漫画海賊サイト大手「YouBook」が閉鎖 「月額2000円で読み放題」うたう – ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1804/05/news109.html

YouBookのサービス終了の告知(画像を一部加工しています)

要約すると、どうやら儲からなかったようです。YouBookについての詳しい説明は後述するとして、ちなみに、この告知文で言及されている「こちらのサービス」のリンク先はおもしろいことに漫画村でした。これに深い意味はないでしょう。

YouBookから漫画村へのリンク
YouBookから漫画村へのリンク

また3月には「DIGITAL MARKET」という別のサイトの閉鎖が発表されました。このサイトは漫画の海賊サイトなどではありませんでしたが、なぜこれを取り上げるのかについてはまた後述します。

この記事では、今まで語られてこなかったYouBookやDIGITAL MARKETの手口などについて、私が独自に調べた情報を掲載します。

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違法サイト「漫画村」の運営者が、第三者を犯人に仕立て上げようとしている…しかし時すでに遅し

漫画村

海賊版の漫画を違法に配信するサイト「漫画村」について、当ブログでは8月に運営者と思われる人物を特定し、こちらの記事で公開しました。しかし、運営者の身元が明らかになっておよそ4ヶ月が経過した現在も、漫画村のサイトが閉鎖されることはないようです。

私はこの記事の公開後も継続して漫画村について調べを進めていますが、その調査をしていた11月中旬、漫画村のサイト上で興味深い文言を目にしました。

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難攻不落の巨大違法サイト「ドロップブックス」に攻め入る

「フリーブックス」の騒動以降、私はこのサイトを運営していたグループが他にも運営していると思われる違法サイトについて現在も継続的に調査を行っています。その中で最も悪名高いサイトが、海賊版の同人誌や成年コミックを掲載している「dropbooks(ドロップブックス)」です。

2014年の2月に現れたこのサイトは、かつては取り扱うコンテンツが成人向け漫画と一般漫画で分かれていました。

2014年2月のdropbooks
2014年2月頃のdropbooks (dropbooks.biz) [キャッシュ]

しかし、同年8月下旬になって一般漫画の取り扱いをやめ、アダルト専用のサイトへと変化したようです。

サイトの規模は非常に大きく、ウェブサイトのアクセス調査サービスを手がける「SimilarWeb(シミラーウェブ)」によると、ドロップブックスは日本で38番目にアクセスの多いサイトにランクインしており、ここ6ヶ月間の訪問者数は計4000万人にも達しています。

このサイトが悪名高いと言われている理由に、アップロードされたファイルへの削除要請を権利者によるものであっても受け付けないという点や、削除されたとしてもすぐにまた同じファイルがアップロードされてしまうなど、その執拗さから、運営者らが「ユーザー生成コンテンツ(UGC)」というプラットフォームを装い、自身でファイルをアップロードしているのではないかという疑惑が生じていることなどがあります。

そんな中、私がこのサイトを調査していたところ、ある通常の処理をサイトに行わせると、サイトのデータベースに含まれるデータが漏洩するバグが存在することを発見しました。そして、その情報にはファイルをアップロードした投稿者のIPアドレスも含まれており、なんとその多くが実際のユーザーのIPアドレスではなく、サイト運営者らの所有するIPアドレスであるということが判明しました。つまり、疑惑通りこのサイトの運営者らはファイルのアップロードをユーザーからのものと偽り、自作自演で自分のサイトを盛り上げていたのです。

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