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無料海賊版サイトのケツ持ちになるのは有料海賊版サイトか?

大手海賊版サイト「漫画村」(閉鎖)が社会問題化してから、海賊版サイトがどのように収益を生み出しているかという点についてもフォーカスされるようになりました。漫画村に限らず、海賊版サイトの収益化方法として最も使われているのは広告です。

一方で、海賊版の成年向けの同人誌やコミックを掲載する悪名高い大手サイト「エックスブックス(元ドロップブックス)」についても私は継続して調査を行っており、彼らがファイル共有プラットフォームを装って自分らでファイルをアップロードしていたことも明らかにしました。

難攻不落の巨大違法サイト「ドロップブックス」に攻め入る
https://blog.cheena.net/387

SimilarWebの統計では日本における訪問者数のランキングで43位にランクインするほど巨大なサイトのエックスブックスの収益化方法も広告であり、その広告配信の傾向についても私は注目しています。今回の調べでは、広告主として新たに海外に拠点を置く組織の運営する有料の海賊版サイトが、これまであった広告代理店経由のものの代わりとして掲載されていることがわかりました。このような動きが海賊版サイトの経済活動にどのような影響を及ぼすかについて解説していきたいと思います。

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難攻不落の巨大違法サイト「ドロップブックス」に攻め入る

「フリーブックス」の騒動以降、私はこのサイトを運営していたグループが他にも運営していると思われる違法サイトについて現在も継続的に調査を行っています。その中で最も悪名高いサイトが、海賊版の同人誌や成年コミックを掲載している「dropbooks(ドロップブックス)」です。

2014年の2月に現れたこのサイトは、かつては取り扱うコンテンツが成人向け漫画と一般漫画で分かれていました。

2014年2月のdropbooks
2014年2月頃のdropbooks (dropbooks.biz) [キャッシュ]

しかし、同年8月下旬になって一般漫画の取り扱いをやめ、アダルト専用のサイトへと変化したようです。

サイトの規模は非常に大きく、ウェブサイトのアクセス調査サービスを手がける「SimilarWeb(シミラーウェブ)」によると、ドロップブックスは日本で38番目にアクセスの多いサイトにランクインしており、ここ6ヶ月間の訪問者数は計4000万人にも達しています。

このサイトが悪名高いと言われている理由に、アップロードされたファイルへの削除要請を権利者によるものであっても受け付けないという点や、削除されたとしてもすぐにまた同じファイルがアップロードされてしまうなど、その執拗さから、運営者らが「ユーザー生成コンテンツ(UGC)」というプラットフォームを装い、自身でファイルをアップロードしているのではないかという疑惑が生じていることなどがあります。

そんな中、私がこのサイトを調査していたところ、ある通常の処理をサイトに行わせると、サイトのデータベースに含まれるデータが漏洩するバグが存在することを発見しました。そして、その情報にはファイルをアップロードした投稿者のIPアドレスも含まれており、なんとその多くが実際のユーザーのIPアドレスではなく、サイト運営者らの所有するIPアドレスであるということが判明しました。つまり、疑惑通りこのサイトの運営者らはファイルのアップロードをユーザーからのものと偽り、自作自演で自分のサイトを盛り上げていたのです。