TailsでBitcoinクライアントElectrumの最新版を使う

匿名性の高いOSとして知られる Tails には、Bitcoinを扱うためのクライアント「Electrum」が標準でインストールされています。これによってTorを用いて匿名性を高めたままBitcoinを使うことができますが、Tailsに搭載されているElectrumは、Tailsの最新バージョンである3.2では2.7.9がインストールされており、執筆時点でのElectrumの最新バージョンは2.9.3ですので、少し古くなっています。このバージョンの差は単なる数字の問題だけではなく、機能面でも大きな問題があります。そこで今回は、Tailsで最新版のElectrumを使う方法をご紹介します。

前置きで書いたとおり、Tailsの最新バージョンに搭載されているElectrum 2.7.9では、Segwitアドレスの含まれているトランザクションを「自分とは関係ない取引」と表示され処理することができません。ElectrumのGitHubリポジトリにもいくつかそのIssueが立てられています [1] [2] [3]。最新版のElectrumではSegwitアドレスのトランザクションに対応しているので、導入までの手順を以下に紹介します。

手順

  1. Electrumの公式サイトにアクセスします。
  2. “Installation from Python sources” より、 “Electrum-2.9.3.tar.gz” をダウンロードします(zipでも可)。このとき、次回起動時もデータを利用するためにダウンロード先を ~/Persistent/Tor Browser ディレクトリに指定します。
  3. 保存先ディレクトリを開き、ファイルを右クリックし “Extract Here” で解凍します。このフォルダを別のディレクトリに移動させても問題はありませんが、必ずPersistentディレクトリ内に保存してください。
  4. “Electrum-2.9.3” フォルダを右クリックし「端末で開く」を選択します。
  5. 端末内で “python electrum -P” とタイプして実行するとElectrumの最新版が開きます。ここで重要なのは “-P” オプションをつけることで、これがない場合Electrumは ~/.electrum/ にあるバージョン2.7.9の設定ファイルを利用するため、設定ファイルは新規に作るようにしてください。また、ネットワークの設定でプロキシを利用することも忘れないでください。なお、2.9.3では “Use Tor proxy at port 9050” というTorを利用するオプションが搭載されているのでワンクリックで設定することができます。
    Electrumのネットワーク設定
    Electrumのネットワーク設定
  6. 2.7.9で作成した既存のウォレットファイルを指定して読み込むのはおすすめしないので、 “Electrum-2.9.3/electrum_data/wallets” でウォレットを新規作成します。新規作成ウィザードで “I already have a seed” を選択し、シードを入力してウォレットを復元してください。
  7. 問題なく読み込めるようになっていれば完了です。

その他

  • Electrum 2.9.3 で作成した暗号化済みのウォレットファイルをElectrum 2.7.9で開くことはできません。
  • Electrum 3 が11月にリリースされましたが、バージョン3もこの記事のとおりに利用可能です。Python3が必要ですので、各コマンドの “python” を “python3” に置き換えて実行してください。

参考:
Guide: Updating Electrum in Tails 2.3 : DarkNetMarkets

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